SAIHATE

「村づくりビジネスをやめた理由」

2017年の夏に新星のごとく現れた「あの村」が1年も経たず事業売却に至ったコトは、村づくり業界に飛び込んでくるルーキーたちに何を伝えようとしているのか。あの村発起人であり村長の堀元見氏の「村づくりビジネスをやめた理由」から考察していきたい。

遡ること2年前、2016年夏に堀元見(以降、ホリケン)は村づくり=最高のエンタメだと思い至り、SNSやブログで「村を作ろう!」と呼びかけ始めました。2011年サイハテ村の立ち上げもそうですが、今や「村を作ろう!」という言葉は若者たちのカンフル剤であり、心を打つプロポーズになり得るのか、高い求心力をもつビッグワードを使ったあの村も例外でない事を証明しました。

そして2017年、クラウドファンディングで村づくりの資金集めに成功し(パトロン数119人、支援総額1,515,000円)「あの村」開村後1.2ヶ月の記録を見るに幸先の良いムードに包まれます。しかし、物事には表があれば裏もある。月額会員制村づくりサービスを運営する立場であるホリケンには容赦ない現実が待っていたのです。

ー新規村民の獲得はできていなかった。
村民は、最初のクラウドファンディング時に獲得した30名がほとんどだった。(この30名は、月額ではなく一年ないし半年という単位で一括でクラウドファンディング時に支援してくれた人)開始一ヶ月で増えた村民は、6名。月額を支払っていたのはこの6名だけだ。
一人あたりの月額料金は6200円だから、合計の月額は6200円×6で、3万7000円ほど。初月、事業のメイン収入源である「月額料金」は、経費の前ではゴミみたいな金額だったー。

ここで僕が村づくりルーキー達に教えたいのは、事業だろうが、娯楽だろうが「村づくりはめっちゃお金がかかる」って事だ。僕たちは山奥で原始人のような暮らしをしたい訳じゃない。『好きなことに情熱を持って取り組む事ができる刺激的でいてほっとする環境』を作りたいって事なんだ。

 

 

その想いで未開の山の中に入ってみて欲しい。どうだろう?イメージしていただけただろうか?もしイメージする事が出来たなら、あなたは村を作る準備はできている。だがあなたが野人か超金持ちでないなら、草刈りから道作り、畑作りに家づくりをして、情報発信に営業活動をしながら「深いコミュニケーション」を取る必要がある。それも経済活動をしながらだ。

お金がなくても「村づくり」はできる!という方もいるだろう。僕も実現可能性は低いが無理だとは思わない。しかし、サイハテ村で実際に「村づくり」という暮らしをしてみて思うのは「お金がない」状態というのは負の連鎖を引き寄せる事が多々あるという事実だ。まして事業ならなおさらだ。

その内、村づくりを事業サービスとして始めた村長であり経営者スタンスのホリケンは、運営スタッフとバチバチの人間模様を繰り広げていく。(これは彼のブログで公開しているので村づくりの参考書として必読して欲しい!)

 

村長 ホリケン

スタッフ ゴリくん

村長 ホリケン

スタッフ ゴリくん

経営者視点 VS 現場視点という構図であるが、ホリケンはどちらが正しいかという話しではなく、どうすればこの問題を解決するか?という姿勢で彼の想いを伝えていた。だがまさにそこに『村づくりが上手くいかなかった』原因が隠されている。

村づくりは日々のコミュニケーションの総体を言う。
コミュケーションは対人的で生理的なものであるがゆえ、人によって受け入れてもらえる時と受け入れてもらえない時がある。一般的にはその時に起こる事を問題と呼ぶのだが、多くの人は問題を認識して「なぜ起きたかを理解すること」を解決だと思ってしまうことだ。

本来問題解決とは問題が起きる事象そのものがなくなってクリアされること。
相手が自分を受け入れてくれる、もしくは認めてくれる状態になってクリアされると言うことなのだ。「なぜ起きたか」を理解したところで、相手が受け入れず、認められないならクリアにはならず、課題として残ることになる。

 

村づくりに限らず、夫婦でも、会社でも、国家間でも同じ事が起きている。
コミュニケーションの課題は理解している。けれど、態度を変えることは簡単なことじゃない。嫁を愛することの必要性は理解しているが、それを態度として表現できる人はほとんどいない。それが問題だ。

 

きっとコンテンツメーカーでもあるホリケンの目には、最高のエンタメであるはずの「村づくり」が想像以上に攻略難度の高いモンスターに見えたに違いない。

 

しかし、村づくりが最高のエンタメと言われる所以はここにある。

村づくりをするとする行為は、多くの壁を乗り越え、多様な恵みを与えてくれる宝箱になる。

 

学んだことを暮らしや人生に態度として表現できれば勇者になれる。

 

若き村づくりプレーヤーよ!ホリケンの屍を越えていけ!

 

 

「あの村」を120万で買いたい。という方はこちらの記事をみて欲しい。
「ぼくは村作りビジネスをやめる。そう決断するにいたった全経緯と教訓について…https://ken-horimoto.com/20180620221733」